クルマエビの4つの調理方法

クルマエビの塩焼き、にぎり、天ぷら、フライ魚をさばく(海鮮料理)

クルマエビを入手した

 生の車海老を入手した。サイズは15cmから20cm弱だ。クルマエビを調理するのは初めてだ。一度使ってみたかった食材だ。

 メニューは、塩焼き握りエビフライ天ぷらにしてみよう。握りは茹でエビでやってみよう。

クルマエビとは

 クルマエビは特別なエビだ。ザ・エビと言って差し支えないだろう。英名では「Japanese Tiger Prawn」というらしい。カッコいい。

 赤色の発色が綺麗なエビで、火を通してもあまり固くならない。江戸前のお寿司とか天ぷらでは定番のネタだ。

 ボタンエビや伊勢エビと並んで最も価値の高いエビの一つだと思う。エビ中のエビ。それがクルマエビだ。

 高級エビでもある。卸値の平均価格がキロ1万円を超えることもある。魚屋さんで見ることはあまりない。デパ地下で一尾400円で売っているのを見たことがある。

 鮮度落ちがきわめて早い。活けか極めて新鮮なものでないと臭みが出てしまうらしい。

クルマエビの塩焼き

レシピ(クルマエビの塩焼き)

 シンプルに塩焼きで。伸びた状態で仕上がると美しいので、串を打って焼くのがオススメ。

  1. 洗う
  2. 背ワタを抜く
  3. 串を打つ(伸びた状態を保つため)
  4. 塩を振ってグリルで強火で焼く。片面3分ずつ。背中の火のとおりが甘かったので、最後に背中を上に(火の方向に)向けてさらに1分焼いた

 美しい赤色に発色した。

クルマエビの塩焼きの味わい

 見た目がとても美しい。赤い色がきれいで「クルマエビ」の名前の由来となった車輪模様もはっきりと出ている。

 皮はやや柔らかく剥きにくいが、皮のまま食べることもできるし香ばしくておいしい。身も柔らかいが適度な張り感があり、ほかの海老とは明らかに食感が違う。

 そして身は甘い。海老特有の甘さが強く、濃いうえに上品だ。エビミソはもう絶品である。

クルマエビの握り(茹で)

レシピ(茹でクルマエビ・クルマエビの握り)

 クルマエビは美しい。キレイだし、大きい。お寿司屋さんの美しいエビのにぎりを作ってみたい。

  1. 洗う
  2. ケン(尻尾の真ん中の尖っているところ)の殻を取り去る(固くてとがっており危険なので)
  3. 串を打つ
  4. 塩を入れたたっぷりの湯で3分茹でる。一尾ずつ丁寧に茹でる
  5. 浮き上がってきたら湯から上げ、熱いうちに串を回して抜きやすくする
  6. 氷水に入れて冷やす
  7. 充分に冷えたら皮を剥き、頭を取り去る
  8. 尻尾を切って揃える
  9. 串を抜く
  10. 腹から開いて背ワタを取り形を整える
  11. 塩を入れた冷水で洗う
  12. 水気を拭き取る

 13. 酢飯で握る。

クルマエビの茹で(にぎり)の味わい

 上品な甘さと満足感。半分に切っても良かったかもしれない。一口で食べるには大きすぎた。

 何よりも見た目が美しい。手間はかかるが、クルマエビでなければこうまで美しくはならないと思う。これもオススメの調理法だ。

クルマエビのフライと天ぷら

レシピ(クルマエビのフライと天ぷら)

フライと天ぷらの下準備

  1. 洗う
  2. 殻を剥く
  3. ケンの殻を取り去る(とがっていて危険なため)
  4. 尻尾を切って形を整える
  5. 背ワタを抜く
  6. 腹側に数カ所包丁を入れ、包丁を入れたところを指で押して筋を断ち切る(揚げたときに丸まらないようにするため)

フライを揚げる

 7. 薄力粉、卵液、パン粉の順で衣をつける
  8. 190℃の油で2分ほど揚げる

天ぷらを揚げる

  7. 水で溶いた天ぷら粉を薄く付ける。
  8. 190℃程度の油で2分弱揚げる

クルマエビのフライと天ぷらの味わい

 いずれも上品な食感と身の甘さを堪能できる食べ方だ。天ぷらの衣を薄めにすれば、身のきれいな赤色が透けて見えて美しい。ゴリゴリの食感のエビではないので、衣は薄めの方がより楽しめると思う。

 茹でエビよりも揚げたほうがエビの甘みをより強く感じることができた。調理の手間もこちらの方がかからない。

 エビフライ、エビ天としての完成度でいえば、他のエビとは一線を画す味なのではないだろうか。素材の新鮮さの問題もあるのかもしれないが、全く嫌みがなくてすがすがしいエビの香りと風味に上品な味が印象的だった。ゴリゴリ食感のエビフライもおいしいが、そういう方向性ではなく上品なエビフライと天ぷらだ。

クルマエビの美味しさ

 クルマエビは加熱したときの赤色が濃く、鮮やかなのが印象的だ。本当にきれいな色になった。車輪模様も美しい。

 また、クルマエビは殻が薄く、香ばしいので殻つきのまま食べる方法を考えても良いかもしれない。塩焼きの殻は多少剥きにくいが、それを補って余りある美味しさがある。塩焼きのエビミソの風味も格別だ。クルマエビをもっともおいしく食べる方法は塩焼きかもしれない。

 加熱しても身が固くならず、上品だがしっかりとしたエビらしい食感としっかりとした甘さは数あるエビの中でもクルマエビを特別の存在にしているのだろう。

 今回は頭部分を別に調理しなかったのだが、もし次の機会があれば頭の素揚げなんかも試してみたいと思う。

 入手難易度が高いが、それに見合った味だ。また食べたいと思う味だった。美味しかった!

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